hi-lite
八雲みつる

空腹の信号を発した本能を
強引にねじ伏せて
液体と煙で生きてみる
「仙人みたいだね」
そう笑う君の顔色は青白い

いつだったか
そう 生まれる前
僕たちに羽があった頃
大陸が呼吸していた頃
神様と人間の境目が曖昧だった頃
朝日が ただ綺麗だった頃

フラッシュバックする記憶をかすかに辿り
僕らは人間に生れ落ちた
霞のように煙が漂う部屋の中で
もう一度キスをした 忘れないように
取り戻すために 朝日の中で
もう一度


自由詩 hi-lite Copyright 八雲みつる 2016-01-08 21:20:14
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