小さな神様
陽向∮

石ころ蹴って草をちぎりながら歩き
空を見上げながら喉を鳴らす

道を歩いている時
可愛らしい女性とすれ違うほど
苦痛なものはない
挨拶をするのも変
だが目線の置き場に困る

日差しで悲しくなる時がある
このまばゆい輝き
自分の中の最も美しい姿な気がする

川に白い服を着て座っている女性と
亀の置物が僕の脳裏にこびりついている
なぜか幼い日の景色の中で

夕焼けの中
とても怒られた日の帰り道
石ころを蹴り草をちぎっていた
この小さな神様に身を任せて


自由詩 小さな神様 Copyright 陽向∮ 2016-01-04 22:39:12
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