未熟者
縷々流 縷々


浮きっぱなしのまあるい金魚に
沈下性の餌を落として、愛でた
それからコツンと水槽を揺らして
ストレスを送りこむ
浮きっぱなしの鞠が
いつまでも足掻いていてくれますようにと、
わたしは愛でることをやめない。

「息苦しそう、水中は」

彼女を愛でることをやめない。





自由詩 未熟者 Copyright 縷々流 縷々 2015-12-29 13:31:56
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