球体幻想
レタス

オリハルコンを探していたら
何故か天上からベリリウムの雨粒が降ってきた
それは虹色に輝く丸い雨だった

振動音速はとても想像できないほど早くて
その雨粒を手のひらで捉えることは出来なかった
孔雀の羽根にも似た球体はパラパラとぼくの肩を弾き
身体を流れてゆく
溢れだしたベリリウムが
足元を埋めてゆく

狂うような歓喜はもう其処までやってきていた


自由詩 球体幻想 Copyright レタス 2015-12-22 19:51:24
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