救い
葉leaf
誰もいない駅のホームで
私もベンチに座りながらいなくなった
目の前を横切る自動車たちも
時間の速力に負けてきれいに消滅していった
陽射しが背中から射し
線路越しに落ちる駅のホーム
人間が憩える場所が
厳しく制限された冷たいホーム
救いは
と言葉が浮かんだが
それに続く言葉は生まれなかった
救いは
と言葉が反響を続けたが
それは舌に溶けてわずかな甘さを残すだけだった
自由詩
救い
Copyright
葉leaf
2015-12-20 10:59:47
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