ルミナリエ
凍月




眩しさを思い返す

ルミナリエ
太陽が出ている時の
骨組みだけの状態
緻密で綺麗だった
静かに光を浴びていた
気が付いたら目を閉じて
手を合わせて祈っていた



ルミナリエ
光が美しい夜
音楽が美しい夜
大勢の笑顔が見える夜

ただそれだけの夜

風が寒い
指先が強張る
でも それよりも
急速に冷めていく心が虚しくて
本当に皆は祈ってるのだろうか?
ただ光が点いただけで
こんなにもヒトが増えるのが怖い
美しい光景を前にして
募金箱が影になって見えなかったよ
屋台の活気に気をとられ
主旨をどこかに見逃してしまったよ

綺麗な夜だ
綺麗な光だ
だからもう
僕に祈りなんて無い






自由詩 ルミナリエ Copyright 凍月 2015-12-15 20:04:10
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