旅人
レタス



てのひらに
転がる大粒のガーネット
それは血の色
珠玉は明日を占いながら

許された種族はボヘミアに彷徨うジプシーだけだった
インスピレーション
暗い森の声がする

夜の帳など怖れることはない
静かにしていれば
ほんの少しだけ
心が癒される

彷徨う人のさだめは
世の中から無視をされている
旅人を世間の人が蔑み
みな口元をゆがめていた

彷徨う占い師の唇はとても紅い

珠玉がそう言っているのだから
間違いはない


自由詩 旅人 Copyright レタス 2015-12-06 04:48:27
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