余韻
レモン

気怠い午後だ。

こんな凪いだ白昼夢に溺れそうな空気には
ジムノペディがよく似合うのだろう。


 神々の祭典だ
と、
教わったのだろうか。
 アンブローシアは、
不老不死の実だっただろうか。

曖昧な記憶を
ぼんやり弄びながら
アンブローシアという聖なる果実を
描いてみる

水蜜桃


思い浮かべた自分に
うんざりしながら
葉や花の無い樹だろう
と、
何となくマンドラゴラのように
もぎ取るとき
悲鳴めいたソプラノで唄うのだろう
そんな気がした。



(((【も・ぐ
という字は
テヘンに宛と書くらしいが、
旧式のガラケーでは
何処を捜しても見つからず
次第に苛立ってきて、
とろり。

溶けてしまうような
微睡みを期待してたのだが台無しだ】)))




冷蔵庫の
熟した濃厚なアボガドでは
気が収まらない。

新鮮なレバ刺し

ユッケやビーフタルタルではなく
なまの内臓特有の
舌触りと噛みしめる甘さが
無性に欲しくなった。


出かけようか
ざわざわ騒ぐ欲求を満たして


泥睡に
酔い痴れたい


自由詩 余韻 Copyright レモン 2015-11-27 16:11:05
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