へちまは歩く
Miumi深海

そう
せめて、こういうことでありたい
ノートと鉛筆 2本の脚と
このへちまの頭

歩く  歩く
歩く へちま

このへちまは
最近、物を語ることが
すっかり苦手になって
嘘をつくのも うんざりだ
だから とりあえず
へちまは歩く
かなり へんてこなかっこうで歩く

いちおう へちまは考える
歩く自分の影をみて
歩いて 自分の足で見る
あたまが かすかすだから
へちまは
言葉が でてこない
歩くと やっと言葉らしきものがうかぶ
ちょっと 正直なおもいが浮かぶ
そのせいで ランニング男がぶつかりそうになったり
スマホ女子高生が 異様な空気をこちらに寄せるが
ノートと鉛筆
2本の脚で
へちまは 歩く
自分の足で見る
秋になったなー 
いやいや 時間はない
そんなことしてるまに 時代は変容する
蜷局をまいて 変貌する
へちまは かすかすの頭で
へんてこなかっこうで
何とかしなきゃと
歩くのだ


自由詩 へちまは歩く Copyright Miumi深海 2015-11-20 21:22:34
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