夕暮れブランコ
溶融
夕暮れブランコに揺られ
15の僕らは、無邪気に語りあった
あの子の事や 先生の事
これからの事や 嫌いな奴の事
誰だれのパンツが見えただとか
誰だれがでっかいおっぱいだとか
ふだん女子の前では何にも言えないくせに
塞ぎこんでクールに決めてるくせに
いつも女子の事で頭がいっぱいだった
あの子に告白すると決めた日
あいつと緑の公衆電話で
待ち合わせをした
結局 振られちゃったけど・・・
気分は清々しかったのを憶えてる
帰り道は二人
ペダルを漕ぐ足にいつもより力が入った
そんな気がした
夕暮れブランコ・・・
坊主頭の二つの影が揺れている
夕暮れブランコ・・・
あの日の僕ら揺れている
ゆらりゆらりと・・・ゆらりゆらりと
・今でも・・・・揺れている