しないで
瑞海


今度
あなたが見上げる空は
きっと満月だろうから

その日がやってきたら

振り向かないで
後ろを見ても
風が吹いているだけだから

一緒にしないで
今持ち合わせている気持ちは
今しかない唯一のものであるから
同じ気持ちを経験したなら
これからも同じことを繰り返して
しまうだろうから

言わないで
あなたの言葉を追いかけてきたけれど
私には体力がなかったみたい
もう足も動かないから

誤解しないで
嫌いなわけじゃない
ただ身を切るような冷たさから
自分を守りたいだけ
それしか方法がなくて

思い出さないで
私のことは
砂のように
波にさらわれたとして
みてください

頭が
耳が
痛い






自由詩 しないで Copyright 瑞海 2015-10-10 19:00:54
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