独りの光点
たけし

水平線を船がいく
柔らかな陽射しの中
キラキラ銀にキラキラ

水平線に船が沈む
虚脱したように傾き
ユラユラ揺れユラユラ

水平線に船が消えた
顕在化スル独りの己
乾いた浜辺に震え立つ

広大な海原、光道伸び
余韻を響かせ私の奥に
微睡む光を覚醒させ
慈愛に充ちた眼差しで
砕け散る波頭一つ一つ
その温もりで包み込む

独りの私は両手を広げ
己の持てる全て捧げる
残り少ない時間の中で


自由詩 独りの光点 Copyright たけし 2015-10-08 20:16:14
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