「先輩、やっぱり僕は凡人なんです
　天才が羨ましいですよ
　天才は１％のひらめきと
　99％の努力と言いますが
　努力を努力と感じない才能が
　僕には備わっていないようです」
「まぁ、そう言うな、俺も凡人だ
　でも99％の努力を努力と感じない才能は
　俺も持っているぞ
　毎日満員電車で通うのも努力だ
　会社の方針に服従するのも努力だ
　それを努力と感じない才能がなけば
　日本経済は成り立たないだろ」
「先輩、でも満員電車に乗るには
　１％のひらめきは必要ないでしょう」
「そうだな、でも毎日通うという努力が
　１％の成功と結びつくことがある
　俺たちは大輪ではないが
　束になるとそれなりに美しいものだ」