夜の街角
レタス

あなたのピアノは氷のように
わたしの胸を貫くの
どんなに謝っても
膝まづいても
許してはくれない
わかっているのに
立ち去れないわたし
そろそろ
滲む街の灯りがわたしを冷たく包む時間がやってくる
あの忘れられない時間がやってくるわ
足早に通り過ぎて往く人が
堪らなく羨ましい
帰り道を往く人が
堪らなく羨ましい

わたしって
わたしって
なんて救い難い物体なの
氷の貴方は教えてはくれない

寄っていかない?
ねぇ…お兄さん
あたしみたいんじゃ いやなの!
ねぇ…そこのおにいさん…

あたしってバカだもんね…
どうしようもないもんね…

誰か寄っていってよ
誰か…






自由詩 夜の街角 Copyright レタス 2015-09-22 22:40:14
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