虚無
日々野いずる

虚無だ虚無だと
騒いでも
だれも聞いてやいやしない
流れる言葉の一片に
混ざって消えた
混ざって溶けた

知らない人の間にはさまれ
知ってる私の言葉が埋もれ
それも虚無だと思った

誰の発言も見れるから
私の発言も見られているはずなのに
大して大きくない私の声は
埋もれて消えて死んで消えて

誰が掬ってくれるんだよ
零れた言の葉
流れていった

それとも、
気に障るような言葉だから
誰もが無視しているのかしら
と思ったり、悲しく感じて
白くなった顔


自由詩 虚無 Copyright 日々野いずる 2015-09-22 00:13:48
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