海に
mizunomadoka

海に浮かんでる
夜の船から落ちたのだ
手拭いを絞って水を飲む
水温はすこし冷たい

あとどのくらい
生きていられよう?
疲れてただ沈むのか、苦しんで
溺れるのか
潜っても底は見えない

曇って星のない
夜だった
暖流のせいだろうか
眠っていても沈まないとは
不思議なもの

命を終えること
魚になることに
どんな違いがあるだろう?

月が雲を照らしてる
人生の距離は
振り返るばかりではなかった







自由詩 海に Copyright mizunomadoka 2015-08-30 14:34:10
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