灼熱の太陽
水素

生きた体を触って、熱い思いをする
こんなに無駄なんだ、こうやって動いているのは
冷たいものを取って、手を冷やす
すべての美しいもの、こんなふうに感じるのだろう
熱いものが、全部、全部、遠くへ散ってしまって
もう戻って来ない、なんて、美しい、美しかった
昨日も今日も明日も明後日もこんな思いで居られるのは
誰のおかげ? 
自分には、どれも綺麗に見え始めている
もう神様に祈ったり、償ったりしなくてもいいのかな
素直に太陽を浴びて、たくさんの歴史の中で、
見えたことが、考える毎に繋がって、
すぐに崩れてしまうのに、それそのものが
とても美しい、楽しさにお祈りしているみたい
どこへ行ってもすぐに思い出せる
時が止まった時に溢れる動き
時が進んだ時に繋ぐ静けさ
何も見えないところまで走って行って
消えそうなものを見つけてみて
暗そうなところにも、明るそうなところにも
いつも闇が湛えている、光が満ちている
そのどちらもが尊い
そして晴れやかで、清々しい
夏にも秋の風を浴び、
冬にも春の温かみを浮かべる
この誰もが持っている頭のその中に
なにも押し込めてはいないはず
すべて自然でいるはず
人間は無垢なのだから
どこへでも望むところへ
自由へ向かうのだから


自由詩 灼熱の太陽 Copyright 水素 2015-08-06 01:09:06
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