Untitled Knowledge
坂之上放肆

トムトムのリズムだけが頼りの様なRadioheadの曲を
今は聴いていないけれどもここは薔薇の無い世界
いつまで居ても何か山岳めいた塊を遠方に配置し
手前には薔薇の無い草原をちりばめてのべつ幕なしに
行って良しとは誰にも言われずにここに来たのだけれども
留まって良しとも言われてないこの現実にボクは
黙っているわけなどないのでありますよ?
Stockholm Syndromeの歌詞を必死に叫びもせず
そこら辺に咲き乱れていない薔薇の花を必死にかき集め
チェロの落下するようなElgarの歌を歌わずにいつの日までに
この素敵に痛ましいMy Lifeを終わらせればいいの?

オーケストラの奏でる雅楽
武満徹の静寂の中の悲鳴
いつの日だか手中に収められた自分には
生きるのに相応しいとしか思えない悲鳴に
も似たSigur Ros真っ只中のラインの通知音
取り敢えず今よりは生きていた頃に出会った名前が
ボクのケータイにまた傷をつくる
そうしてその名前もまた傷を負っている
被害者加害者の混沌のこの走馬燈
行けずに行かないつもりのこの痛ましいMy Lifeを
いつまで記述し続けるの
締め切りはいつなの
教えてよ
先生
いつまでこのMUSEを
ボクは聴き続けたらいいの
あと何時間聞き続けたらいいの
教えてよ


自由詩 Untitled Knowledge Copyright 坂之上放肆 2015-08-05 20:28:49
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