兆候。
梓ゆい

ぐっ・・・・。と飲み込んだ負の感情。

ふとした時にこぼれて

些細な変化を気付かせた。

「それはまるで、革命前夜のフランスのよう。」

小さな狼煙が上がり始めると

その瞳からは戸惑いが見える。

(本当は、溜まりきったもの全てをぶつけたいと望んでいた。)

穏やかな女性という仮面の下で。

崩落寸前の壁を背に

砲弾を放てば

眼下で新たな戦が始まろうとしている。


自由詩 兆候。 Copyright 梓ゆい 2015-08-04 03:31:43
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