nao

あ。

私が落ちていく。
砕けて粉々になって。
無機質に静かに降る。
消えられないまま、
小さな世界の砂漠になる。

かと思えば
盛り上がる白い砂。
形を成す人型は、
砂から這い上がる僕。
そう魅せているのは僕。
それを信じているのも僕。

僕。僕。僕。
僕じゃない。
それは私。

僕を指さし私は笑う。
偉そうに僕だという奴を。。
私の世界で生まれた砂の人。
だけれども、
実態があるのは僕の方で、
私には指さす指も無い。
空でも海でも何でも無い。

砂漠はもう僕のものだった。
存在するのは僕の方だっだ。

砂の人が言葉を発している。
      
        





まだ分からないから
あっかんべーの黄緑色の舌。
そこには憎い粘膜。

食べ物を
貴方の存在を
欲しがるの?

まだふざけたいから
あっかんべーの持ち上げた舌。
そこには青の静脈。

血液を
伝え合う言葉を
欲しがるの?

砂は僕は私に戻ります。
舌が生えてくるから。

 
あ。


自由詩Copyright nao 2015-07-31 08:18:31
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