サイレン
花形新次
アイツの頭に
火災報知器とサイレンを着けて
戦火の海に投げ入れてやれ
砲弾の雨のなか
ピーピーウォンウォン鳴らしながら
逃げ惑うアイツを
腹抱えて笑ってやらあ
Mが、優しかったMが
ある日、俺はもう駄目だと
言って来た時
ああ、そうですね(笑)
と答えてしまったことが気になって
Mの遺品を物色し、家族宛の手紙に
そのことが書かれていないか
確認しちゃいました
なかったのでホッとしたのを
覚えています
僕の魂は
その時点で死んでいたんですね
昭和天皇崩御の際に
殉死すればよかったと
後悔しています