hibinotom


大体が何時も、終わりも近くに気がつく

或いは思い出す

何々がしたかった、

何々をみたかった、

はっとするたび

ゆるやかな喪失とともに

探る腕がふえてゆく
 
剥がれ落ちる数だけが朝

アカルイ朝

少しも息苦しい夢ではない
噛みちぎるような目覚めの

舌に融けのこる口惜しさは

これは悲しい歌などではない

大体が何時でも、終わりも近くに

気がついている

気がついて、いる



自由詩 Copyright hibinotom 2015-07-22 16:13:23
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