スッキリイミテーション
藤鈴呼



くっきりと分かれた空に
あの日の私を垣間見る

別れて しまったか
白と黒は
もう 二度と
交じり合う ことは ないのか

グレーゾーンの狭間で
うふふと笑う若者を
横目で見やり

何処か 似たような思いを
抱えて来た筈だと
過ぎ去った時を 思う

なあ 違うか
灰色は 美しいのと 違うのか
白と黒
スッキリ出来ぬ問題を
碁盤状で
決着付けようってのが
そもそもの 間違い

ハッキリと 聳えたつ
そそり立つ 姿に
威厳を覚え
何時からか 憧れた

なあ 違うか
切っ先は 短いか
どんなに 背伸びしても
隙間から 垣間見れぬ 心を
どう 処理したら 良い

間延びした空が
嘲るよ
微妙な空気感を
称えるかのような 角度で

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自由詩 スッキリイミテーション Copyright 藤鈴呼 2015-07-10 21:00:16
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