うつけもののささえ。
梓ゆい

足音が響く焼き場の通路
父の姿が見えないものか?と何度も見渡した。
手帳に忍ばせた写真の中では
父と幼い三姉妹が
ディズニーランドではしゃいでいる。
進学時
家を離れる前の晩
「お祝いだ。」と熨斗袋を手渡しながら
父は久々に頭を撫でた。


自由詩 うつけもののささえ。 Copyright 梓ゆい 2015-06-13 05:21:31
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