真夏日
たもつ

 
砂漠の真ん中で
洗濯機が回っている
インド綿のシャツを着た官吏が
時々中を覗きにやって来る
 
飛行機が上空を通過する
やり場のないコウモリ傘や
目新しい嘘を乗せて
 
真夏日が続いて何日か経つのに
幸せも不幸せも
もう誰にも伝わらない

 


自由詩 真夏日 Copyright たもつ 2015-06-08 22:50:57
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