丘肌の淋巴腺②
信天翁

   声帯を枯渇してしまった
卒寿のおひとりさまは羨望する

 梅雨入りまえのそよとの風が
庭木の梢をそっと愛撫するのを

      新緑っていぃなぁ
  おまえには話相手があって

    庭隅では去年の病葉が
想い出に屈しているというのに


自由詩 丘肌の淋巴腺② Copyright 信天翁 2015-05-23 21:21:06
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