アリス

曝け出した己の片鱗
欲望と失望の玉手箱
ひけらかす秘密世界

生はそこに見えるか
死の側でひっそりと

命を知りつくさずに
私の脳を捧げる様に
言葉が武器になるよ
文字は目を傷ませる
毒を感じた君の方が
正しい者であるなら

美しい声を聴かせて
私にはない光の渦で
迷い子が通り過ぎる
眩しさから逃げても
心を感じない祈りに

私の全てを捧げよう

自由さに君が嘆いた
回り道の余裕もない
時がいくらあっても
変わらず線路上一択
轢かれるのを待って
動かない誰かと同じ

二種類の私の内と外
垣間見た君へ幸福と
それと同じ不幸なら
微笑みの侭差し出す
光と闇は融合する物
それでしか語れない
脳への介入を待たず
私の存在理由の中へ


感情のない空白の箱
あける人による表情
今何を望んでいるの
君にしか聞こえない
君にしか見えない形

死はそこで揺らめく
生の側でひっそりと















自由詩Copyright アリス 2015-05-12 22:45:22
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