リバティ・ベル
IMAGAMIMAGAMI


俺はあと何度騙されればいい
悪魔に招かれた食卓にゃ
自分の肉が乗ってるとも気付かずに
貪れるだけ貪って
空腹感は薄れずに
でも悪魔に失礼のないように
その場しのぎで笑ってみせんだ

リバティ・ベル たった一つの反乱
誰もが見える場所にあって
誰も触れたことがない鐘楼

奴らは奪うような真似はしない
粗相のないように食いちぎった尻尾を
持っていく奴らの笑顔を見て理解した
いつだって自分を殺すのは自分自身だ
満足に逃げることすら出来ずに
でも泣く場所ぐらいはくれんだ

リバティ・ベル 打ち鳴らす人がいた
上等な革手袋がそれを止めた後
彼を殺したのは俺達だった

あるいは彼は賢かったのかもしれない
もう騙されんのはゴメンなんだ
見据えるリバティ・ベル
何もありませんでしたと傷一つついちゃいねぇ
あまりに綺麗でぶっ壊したくなった
鐘楼にさえ騙されていたとは

リバティ・ベル お前はただの希望
自由という鎖を巻きつけるもの
もう騙されんのはゴメンなんだ


手頃なやつを食事に招待した
リバティ・ベルは今日も美しいだけ


自由詩 リバティ・ベル Copyright IMAGAMIMAGAMI 2015-05-06 12:43:42
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