こそばゆい
瑞海

お蕎麦を食べながら
昔の話をしよう

学生時代
君のタイプを盗み聞きして
私に当てはまることがないと
ひどくがっかりしたんだよ

もっと可愛くなれるように
お姉ちゃんに化粧してもらったり
服もお姉ちゃんのを借りたりしたけど
高いワンピース破っちゃって
それっきりだったの

そっと見ているだけで
よかったんだぁその頃は
君と話すとこんなにも楽しいことも
まだ知らなかったしね
相性占いとかしちゃったりして
セミセラセミセラソプランとか
言っちゃったりして

初めて出掛けた時も
お昼にお蕎麦やさんに入ったよね
覚えているかな?
そば湯初めて飲んだの
その味を 匂いを
覚えているの

私たちの心を繋ぐのは
糸よりもずうっと良い
トロッとして 温かい
変形自在

私たちらしいでしょう?
これからどんな困難も
乗り越えて行くのだから



自由詩 こそばゆい Copyright 瑞海 2015-04-22 22:51:59
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