【 無人の街で 】
泡沫恋歌

ひと足の途絶えた
深夜の商店街
わずかな気配にも
センサーが反応して
ひとりでに機械が喋りだす


 イラッシャイマセ
 パネルノ番号ニ、シタガッテ
 操作シテクダサイ

 番号ヲ選ンデ、
 料金挿入菅口ニ、イレクダサイ

 フルタイムロッカーヲ、
 ゴ利用イタダキ
 アリガトウゴザイマス


不特定多数の
誰かに向って話しかけてくる
無機質な機械たちの声が
暗がりから溢れだす
無人の街で


   
                            2015/03/12


自由詩 【 無人の街で 】 Copyright 泡沫恋歌 2015-03-12 10:55:38
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