砂の牢獄
プラララマン

砂でできたメトロポリスが
波に削られても 
俺だけが蜃気楼の囚人

この世の抜け道には
閉塞の他に悲劇しかいない
仮面に使役される論理の身体
胴体が味方だ

トンネルの中で出会った
人間のなごりが 俺の心の空隙を
孤独よりも狂った
やさしさでうめて

それから ホワイトホール
仲間たちの気配が
幻想として映り 漂う

記憶が影
非現実の舞台装置が
いつも俺を
まぼろしの議会に誘う

繰り返された交換があって
忘れられない迷いを断てずに
月だけが現実の旗

砂でできたメトロポリスが
波に削られても
俺だけが蜃気楼の囚人



自由詩 砂の牢獄 Copyright プラララマン 2015-03-07 19:09:10
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