ガリレオの星
梅昆布茶

月の表面がつるつるであったと信じられていたころ
自作の望遠鏡での観察で月の表面がでこぼこであることを発見した
ガリレオ・ガリレイ

プトレマイオスの天動説はキリスト教神学オフィシャルサイトの既成事実
でもコペルニクス君の説にも一理あるなあと想う次第
ウイリアム・ハーシェル卿は太陽が銀河の中心だとの仮設をたてた

ひとは私という同心円だけでは生きられないこと
たがいに干渉する中心点がとなりのおじさんおばさん
母に父に家族によってそれぞれ補償されていること
しがらみとかいうか一言で尽くせない蔓の一株であること

無力では生きられないが不完全であること
そういったことをこころに刻みながら生きて行く

池袋の鶏ガラ豚骨ラーメン店のボブさんは関西弁で優しい人
渋谷の社員さんの上高地さんはちょうど息子ぐらいの歳で
いろいろ注文の多いだけの若造と想っていたがちょっと違った人だった

いつも自分という観念になじめないでいる
80億の(間違ってたら御免)細胞と腸内細菌とか
皮膚に滞在する微細なすべてがで共生する不思議なあたりまえ

今日も予算委員会は紛糾している
たぶんガリレオは嗤わない

天動説と神学が等速力で通過する踏切があくまで
ガリレオの星を探して星座のよるをさまよう





自由詩 ガリレオの星 Copyright 梅昆布茶 2015-02-27 17:17:05
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