バイバイ・エンキドゥ
AB(なかほど)
今
君が飛び立つ理由を僕は知らない
君が微笑んでいる理由も僕は知らない
なあ エンキドゥ
この世でやるべき事は僕よりも多いはずだし
この世で愛されているのも君の方だ
生命のエネルギーに充ち満ちていた
皮膚が白くなってゆき
その代償に色の無い羽がはえ
その羽をさすると一瞬だけ消えるのだが
君はかえって淋しそうな顔になり
また もとのように
色の無い羽はやがて翼へと
そして 広がり
ゆらぎはじめた
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精神の世界の中で生きるからって
それでかっこつけてんの
あんたがそうしていたって
こっちは目え皿にして
耳の穴かっ穿じって
末梢神経をつなぎあわせて
あんなこともこんなことも
嘘も本当もみんなひっくるめて
吸い取ってやる
そんでもっていつか
精神の世界の中とやらに入り込む時には
天才だなんて呼ばれているあんたにも
ちょっとは教えてやるさ
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今
君が飛び立つ理由を僕は知らない
君が微笑んでいる理由も僕は知らない
バイバイ、エンキドゥ