辺野古城
黒木アン

あの空の美しさは
水辺を走る少年なのです
太陽からの贈り物を
ぴちゃっと反射させて小さな粒となり
輝きをふやして
恩返しをしています

あの海の美しさは
汚れなき少女なのです ゆうくりと
おばあに育ててもらった母性で
海中を守っているのです

ひとは海からの命ですから
地球はひとのためにあるのではなく

海水の生がまとわりついてきます
珊瑚礁が息をして
魚が息をして

そこはずっと
彼らの場所なのですから


自由詩 辺野古城 Copyright 黒木アン 2015-02-13 09:16:40
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