星空の下で
オダ カズヒコ



ローソンの袋から
ひょっこりと顔を出した
りすが
夜空を見上げながら
しんみりとした調子でぼくに話しかける

こうしてさ
息をころしながらさ
今も俺は
夢を見てるんだよ
おまえも
同じだろ?

おい
あんまり袋の中で
ガサゴソ動くと
ポッキーが折れるだろ
ぼくがそう言うと

りすはこっちをジッと見つめて
おまえ
ポッキーと俺と
一体どっちが大事なんだよ!

彼の顔が
みるみると赤く
硬直してくるのがわかった

ポッキーだね(´ー`;)y−゛

そう言うとりすは
肩を震わし
メソメソと泣き出した
男のくせに女々しいやつだな

違うよ!
ポッキーの箱の角っこがさ
ずーっと背中に当って痛いんだよ(><。)/

アホか!
さっきからおまえ
柿ピーつまみ食いしてんの
ちゃんと知ってるんだぞ
コソコソしやがって
まったく

ケータイが鳴った
りすはポケットからそいつを取り出すと
電話に出た

何だ嫁ハンか?

横目で見た

今夜は真っ直ぐ帰るよ
今ローソンの袋の中だから・・
おねーちゃんの店?
ちがうよ(><。)。

りすも大変だ
今夜も言い訳の数だけが
このまるい夜空の下で
星屑の数ほど
ぼくらの口元から
こぼれ落ちていくんだ


自由詩 星空の下で Copyright オダ カズヒコ 2015-01-26 00:43:46
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