漆色の夕陽が落ちて④
信天翁

       「時」はきしみを刻み
     「空」はゆるみを映すなか
      古来の卒寿にめぐまれて
    おらはおひとりさまとなった
 自問自答のたわごと それは傷いた
      神経と細胞の葛藤なのか
        まどろみとうたたね
         それは錆びついた
  脊椎と前頭葉との紳士協定なのか

         あゝ・・・・・・
電柱でハシボソガラスがうなっている
        漆色の夕陽が落ちて


自由詩 漆色の夕陽が落ちて④ Copyright 信天翁 2015-01-09 19:51:19
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