さむらごうち守夫「わかって下さい」
花形新次

あっち向いてホイで
聞いてないのかと
思っていると
しっかり聞いていて
あたしの指示に対する
レスポンスは完璧だった

あのとき、二人はやっぱり
一人だった
それはあなたも感じていたはず

だから今、あたしが
あなたにこんな手紙を
したためていることが信じられない
信じたくない

あたしは、、、あなたを、、、利用しました


涙で文字が滲んでいたなら
わかって下さい



(さむらごうち守夫 詩集「俺は因幡晃ではない」より)


自由詩 さむらごうち守夫「わかって下さい」 Copyright 花形新次 2014-12-25 20:21:39
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