漆色の夕陽が落ちて①
信天翁

   青い列島から緑の半島が突き出て
     その半島がさらに伸びきって
    茜の離島となり・・・・そこに
     住みなれていた退役の老残は
         赤いゆめをなくした
          おひとりさま だ
     あばら骨を苦笑いでごまかし
     脳味噌へは懺悔を練り込んで
異常となった冬の向こうにあるものこそ
     (おのれの隻影にふさわしい)
     いのちのオードとしわぶいて
   遂に 虚無僧行脚を と思い立つ


自由詩 漆色の夕陽が落ちて① Copyright 信天翁 2014-12-22 20:07:58
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