深夜に
keigo


深夜の寝覚め
小便もしたくないのにどうしたのだろう
開いた瞼の上に
電球色に落とした蛍光灯が温かい
冷蔵庫が時々なる以外は
とても満ち足りた静けさだ

隣を見る
そうか、あいつはもういない
独りきり
もうすぐ楽しいクリスマス
天井に映る影が少し怖い


夜の布団の中でする旅というものがあると思う

意識をこらし、かつ静め、視線は虚空に浮かべ
じっと待つ
君が寝る前にポルノビデオをみていなかったのなら
女の体が浮かぶことはないはずだ

まるで寝静まった街の上空を舐めるように
意識が飛んでいくのがわかるだろう

だからといって何というわけでもなく
僕はそんな贅沢を貪ることが大好きで

サンキュー、優しい夜よ
なんて呟いて余韻に浸りながら
小一時間後
場合によっては背中をぞくっとさせて
寝てしまう

そんな生き物なのです







自由詩 深夜に Copyright keigo 2014-12-20 22:04:10
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