ひきだしあいた
阿ト理恵


エンディング月
シェリー酒にどっぷり浸かった午後3時
頭の中でひしゃげた低気圧なカレ
にょろん
耳から抜き出し
42℃の風呂にいっしょに入る
ぷちん
弾け
「おはよう」
大きく延びしたカレ
なんだかんだせかせか
湯のなか沈み
あれあれあれよ
窓に乳白色な上弦の月
無重力なことばが泳ぐ


あい(の)うえ、おかきく(だ)け、こ(て)さし、す(ま)せ、そた(¨)ち(に)、つ(い)て、と、なに、ぬ、ねのま(にまに)、み(る)、む(す)めも、は(はは)、ひふへ、ほ(ほほほ)、らりるれろや、ゆ、よ、わん、


ぷしゅ〜
空気もふやけて
カレはベクトルを変えちゃったみたい



自由詩 ひきだしあいた Copyright 阿ト理恵 2014-12-18 22:18:06
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