寛解
這 いずる

カンカラカンカラ
缶が転がる
隙間風が差し込む
心に

吹きっさらしの道で
からから
鳴る、耳ざわり

誰もが目指す高み
手を伸ばしても届かない高み
高みから同類は見下ろす
見下ろして同類を笑う

そこまで行きたい
行きたいのにいけない
どこの道を行けばいいのか
風ばかり吹く。
からから。

同類はすぐにまた落ちてきた
私はそれを拾ってやった


自由詩 寛解 Copyright 這 いずる 2014-12-15 05:37:04
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