やぶうちあい

甘い鎮痛剤が内側を

流れる音を確認し合う

肌は仄暗い光で隠れ

生ぬるい海の感覚と

月の体温のやさしさに導かれ

高揚がお腹のあたりから立昇ると

記憶はもやのようにおぼろげに

潮の匂いが色濃く覆う

身体はメリーゴーランドの律動で

じれったい呼吸を繰り返し繰り返す


自由詩 Copyright やぶうちあい 2014-11-28 16:00:57
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