出逢ふ秋に
日々野いずる

紅葉めいた赤いカーディガンが目に灼き付く
君はおそろいの魔の手にかかつてゐるようで
単純に安心していゐる

これにどんな効力があるだろう
さうしてどんな鎖になると言うのだろう

単純に安心した君は、一つの永遠のやうに指輪を握りしめて
秋風に吹かれゆれる君の赤

高い澄み渡った空にうっすら白い息を吐き
ぼんやりとする

僕はこんなにも不安障害で
未来を信じられないでゐる

寒さとは違う
終わりの予感に震えた僕と
喜びを握りしめてゐる君


:秋と出会いを題材に


自由詩 出逢ふ秋に Copyright 日々野いずる 2014-11-25 21:58:56
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