ネジまき
朧月

ゆるんでいるネジを
きゅるきゅるとしめる

ほうっておくとなにかが
ぽたぽたとこぼれるから

やさしいと感じて
甘くなったネジは
そろそろとゆるんで
安易に吐露する

吐き出したナイフで
みんな傷つけ
赤い景色に逃げ出したくなる

そっと
だけど
ぎゅっと
しめる手は
わたしのものです
だからこそ


自由詩 ネジまき Copyright 朧月 2014-11-20 11:27:30
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