玉田金造「わたしの胡桃」
花形新次
わたしのことは
いくら非難してもかまわない
でもわたしの胡桃を悪く言うことは
許さない
絶対に許さない
確かに今となっては
何のために存在しているのか
自分でも分からなくなることがある
邪魔だと思うことも
無いわけではない
しかし、昔はちょっと
サワッとされるだけで
えもいわれぬ快感を
わたしに確実にもたらしてくれた
かけがえのないモノなのだ
左胡桃、右胡桃
どちらも
永遠に
わたしの胡桃なのだ
(玉田金造詩集「シワがないと気持ち悪い」より)
自由詩
玉田金造「わたしの胡桃」
Copyright
花形新次
2014-11-04 20:44:58