散策
Giton

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雨の日に四角く剪り獲られた白い雲
井壁の底 筒のように覘く遠いそら
谷頭やがしらの涌水はいまも盡きることなく溢れ
あの日の涙のようにわたしたちを盈たす
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からす飛び野は湿りを夜風に晒し
月かたぶき うでのばす樹々の交錯
密やかな脇はほんの僅かの汗に濡れ
葉陰に光る髪のしずく 虫鳴かず
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天球から剪り獲られた時のしじま
車軸の軋り 遠ざかりまた消え
そらの裏側で何か巨きな掛けがねが外れ
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とりかえしのつかない日々よ
さかしまに訪れることなかれ
よしくりかえすものならばはじめから
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自由詩 散策 Copyright Giton 2014-10-16 21:16:25
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