無題
nemaru

僕が目を閉じ後ろ手を組んだところまで

きみに飛んでいってほしい

軽くなったきみに

まちがってるよって言ってほしい

声をなくして歩けない道の終わりに







運が良かった

きみが寝過ごした駅は
正しいようで
まちがっていた

あそこで降りていたら
なんて考えると
ぞっとするよ

男は涙ぐんでいる
何もないところに
着てきたコートを羽織らせて
ふたりで階段を降りていった


自由詩 無題 Copyright nemaru 2014-10-14 20:20:58
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