無意味を巡る意味のある現代詩
左屋百色

Lサイズの西日が

Sサイズの町を照らす頃

Mサイズの犬が

SSサイズの猫と

キッズサイズの路地へ入り

LLサイズの夕食を済ませ

フリーサイズの庭で眠るのです。

そして私は、

クラシックな家で

ジャズなポテトサラダをつくり

ブルースなソファに腰かけて

ポップスなテレビをつけたら

テクノなビールが冷えたから

ヒップホップな友人を呼び

ヘビーメタルな夜の中

演歌な会話を楽しみ

ロックな朝をむかえたのです。

そして私は、

青い町へ出て

赤いバスに乗り

白い景色を見て

黄色い町にたどり着き

緑色な朝食を食べ

茶色な本屋で立ち読みして

透明な喫茶店に入り

水色のジュースを注文して

黒い詩を書いたのです。

そして、

ドMな彼が

ドSな私の詩をよんで

ナンセンス!と言った

そして、

あきれてた。

かなりあきれてた。

そして、

1は消え去り

2は眼科へ行き

3は笑い

4は爆発して

5は試合へ行き

6は就職して

7は詩集を買い

8はふてくされ

9はホームセンターへ

そして私は、

現代詩を理解できず

いつか何も書けなくなるだろう。

三角なテーブルの上で

四角い言葉たちが

丸くなってゆく。

地球と同じだね、

そうだね、

意味あんの?

意味ないよ、

大げさだよね、

大げさだよ、

ひとつ聞いていい?

どうぞ、

現代詩って何?


自由詩 無意味を巡る意味のある現代詩 Copyright 左屋百色 2014-10-08 12:40:25
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