懶惰×今
陽向


そこには何もない だから懶惰に耽る
見えない現実に 見えない心を封じ込める
猫背になって 冴えなくなって
感じないことが増える事に 敏感になる

今 懶惰のサイクロン じわじわと壊していく
朝 昼 夜 月見だけが、心を満たす蜂蜜

手を叩けば吹き飛ぶほど繊細な懶惰なら
今こうして、壊れた破片で傷付いてはいない

それでも生きている事は静かに感じている
立ち止まって そっと生きていることを実感する
抱きしめる 粉雪のように儚くても
それだけを抱きしめることが出来たなら
破片で傷付いた心は 優しさに満たされて 塞がれるだろう




自由詩 懶惰×今 Copyright 陽向 2014-09-18 19:27:36
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