たまには
ドクダミ五十号

騙される楽しみも
必要だと感じている

本当を知る時に
シニカルな顔面の
崩壊が起きるからだ

それは許す事と
同時に起きる
好ましい物ではありません
けれども知覚を豊かにしてくれる

そうして人生の秋が訪れ
孤独の枝を表す様な
落葉のはらりが始まる

得た物を落とし始めた
その哀愁を人は知る

後悔と足元の危うさを

私の葉は残り少ない
目眩と弱りゆく体と心が告げ始めている

たまには立ち止まり
一葉を拾う事も必要なのだろう
例えば己が踏んだ葉であっても



自由詩 たまには Copyright ドクダミ五十号 2014-09-07 17:47:59
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